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開業をめざす方へ          
起業準備を行う前に確認すべき3つの項目
 
1 起業の動機・目的は明確か?
 「自分の裁量で仕事がしたい」「自分のアイディアを事業化したい」など、起業を考えるきっかけは様々だと思い ますが、最終的に「なぜ起業しようと思うのか」「どういう目的で、何を実現したいのか」ということを明確にしておくことがとても重要です。起業することによって、得られるもの(収入、達成感など)もあれば、失うもの(プライベートな時間など)もあります。安易に考えて事業を始めると、諦めも早く、失敗に終わるということになりかねません。逆に、しっかりとした動機・目的を持つことによって、苦しい時にも方向性を見失わず、前向きに対処することができるはずです。 

【ヒント】
厚いノートを1冊用意することをお勧めします。開業に関し、自分の考え、思いついたこと、調べたこと、人から聞いたこと、忘れてはいけないメモ等・・・なんでも書き込み、貼り付け、読み返しましょう。頭で考えているだけでは混乱することも、字に表わせば整理されます。1ページ目には、まず、事業に対する“夢”と“展望”を書きましょう。なんでも書いてあるこの1冊はとても便利で、かつ、どんなときにも強い味方になるはずです。
2 事業に活かせる資源をもっているか?
 あなたが持っているものの中で「事業に活かせる」と思うものすべてを書き出してみてください。それが、あなたの起業の資源であり、起業の動機・目的を後押ししてくれるもののはずです。まったくゼロの状態から新たに事業を立ち上げるのは、相当な困難を要します。自分がもっている資源を最大限に利用できる事業内容を検討すべきです。もし、起業の資源が見つからない場合には、1に戻り、「なぜ自分は起業しようと思うのか」もう一度よく考えてみる必要があるでしょう。
 
3 起業できる段階なのか?
 一般的に経営資源と言えばヒト・モノ・カネ・情報。起業時期に限定すると経営資源は、下記のとおりとなるでしょう。2であげたあなたの資源を、4つの経営資源に当てはめてみてください。この作業によって、「不足している経営資源は何か」大まかに把握できるはずです。不足しているものは、何らかの方法で補っていくことが必要です。それは、具体的に起業準備をしながら補っていくのか、一時起業準備を中断し、知識の習得や経験を積んだり、開業資金を貯めることなどに専念するのか。
「やりたいこと」と「できること」は異なります。そこに大きなギャップがあるならば、まず、そのギャップを埋める努力をすべきでしょう。今の自分の状況を冷静に判断して、「起業できる段階なのか?」もう一度自分に問い直してみてください。
 
起業準備のチェックポイント
事業形態
 税金・雇用・許認可等
事業の仕組み 資金調達 その他

 事業形態の選択

事業形態には、株式会社等の法人と個人事業者がある。事業形態により、税金や出資者の責任範囲などが異なるため、よく検討して、自分にあった形態を選択すべき。

 商品・サービス

どのような商品・サービスを提供するのか。提供しようとする商品・サービスの品質・機能・グレードや本当に顧客ニーズがあるかなどを検討する。
             

 資金計画

開業時に必要な設備資金(機械、車両、備品等)と運転資金(仕入資金、人件費等)の額を算定し、資金調達先を検討する。

 家族の理解と協力

あなたを最も支えてくれる家族の理解と協力を得ることは必要不可欠。事業計画について、きちんと説明し、家族の理解と協力を得ておこう。

 法人の設立手続

法人を設立する場合は、商号の決定、定款の作成・認証・出資金の払込、設立登記などの手続きが必要となる。

 市場・顧客

市場や顧客を絞り込むことは重要。企業向け、学生向け、高齢者向けなど市場や顧客によってニーズが異なる。

 自己資金(出資金)

自己資金を十分用意して、起業するべき。現物出資の方法もある。金融機関から資金調達する場合でも、自己資金の確保は必要である。

 勤務先への配慮

勤務先を辞めるのは本人の自由。しかし、勤務先や同僚が良き取引先や支援者になってくれる場合もある。なるべく円満退職となるよう配慮すべき。

 税   金

法人には法人税。個人事業者には所得税が課税される。その他に、道民税・事業税なども課税される。開業時には、税務署や道税事務所等への届出が必要となる。

 生産・仕入・販売方法

どのようにして、商品・サービスを提供するのか、生産体制、仕入・販売ルート、広告宣伝や営業活動の方法を検討する。

 身内・支援者

親・兄弟等の身内、支援協力者からの資金の借入、出資の受入も資金調達の一手段である。

 専門家への相談

中小企業診断士、税理士、司法書士、行政書士、社会保険労務士等は豊富な専門知識をもっているので、起業について相談するのは有効。

 従業員の雇用

従業員の求人を行う場合は、ハローワークや求人雑誌を利用する方法がある。労働時間や賃金などの労働条件は、労働基準法や最低賃金制度を遵守しなければならない。

 価   格

競合商品の価格や顧客の購買行動などを参考に、自分の商品・サービスの価格を設定する。一度価格を設定してしまうと、後から変更しづらいので、慎重に検討するべき。

 金融機関

創業者向け融資制度は、道や政府系金融機関などで実施している。まず、窓口で対象者要件・申込手続き等を確認すること。申込みには、事業計画書等の書類提出が必要。

 支援機関の利用

財団法人北海道中小企業総合支援センターや地域産業支援センター、商工会議所、商工会などで創業に対する相談を受付ているので、気軽に相談してください。

 労働保険・社会保険

従業員を雇用した場合は、労働保険の加入が必要となる。また、常時5人以上の従業員を使用する場合は、社会保険の加入が必要。

 独自性・差別化

自分が行おうとしている事業には、必ず競合相手がいるはず。自分の事業のアッピールポイントや競合相手との差別化について、よく検討しておくことは重要。

 保証人・保証金

一般的に、金融機関から借入する場合には、保証人・保証金が必要になる。

 人脈・ネットワーク

情報をくれたり、頼み事を聞いてくれる人がいると大きな助けとなる。起業セミナーなどで参加者と積極的に交流するなど、日頃から人脈を広げる努力も大切。

 許認可の取得

開業する時に管轄する役所の許認可が必要な業種がある。登録だけでよいものと、許可や免許が必要なものがあるので、事前にチェックが必要である。

 収支計画

売上高と発生費用を予想し、どのくらい利益があるのかを検討する。どんぶり勘定ではなく、客平均売上や商品原価率などから、しっかり売上や費用を積み上げ、利益を見積もること。

 補助金の活用

自治体や支援機関などでは、創業者に補助金を交付している場合がある。補助金の交付を受けるためには、補助要件等を満たす必要があるので、窓口で確認すること。

 創業準備オフィス

財団法人北海道中小企業総合支援センターでは、創業準備オフィスを設置して、起業を志す方の活動スペースを提供しています。(有料)どうぞご利用ください。
 
事業計画書作成手順の例

 1 事業イメージ
      


 2 具体的な内容
      

 3 開業資金の計画
      
 4 収 支 計 画
起業化の動機、事業に対する考え方や熱意、何をやりたいかをはっきりさせます。
そして、起業化のテーマやその内容と事業の特徴、将来的な展開のほか、市場規模、将来性などを説明します。
生産・販売またはサービスの具体的な提供方法や商品・サービスの優位性などをわかりやすく説明します。また、生産(仕入れ・外注)計画や販売先などとの関係も整理。小売業などは立地条件の検討も必要です。
開業に係る費用及び資金調達計画(設備費、借入条件なども検討)を整理します。
売上原価、人件費、支払利息、その他の経費を含め、売上予測や収支計画を立てます。
個人事業、会社、企業組合等の比較
個人で開業するか、法人(一般的な形態としては、株式会社、有限会社、企業組合、NPO等があります。)を設立して開業するかを検討しましょう。
 それぞれのメリットは、個人、法人、逆の立場から見るとデメリットとなります。
*株式会社及び有限会社については、最低資本金規制の特例があります。
区分 個人事業 会社 企業組合 NPO法人
株式会社 有限会社 合資会社
特徴 小規模で個人の利益が目的の場合に適している 多くの人からの出資を受け入れ、配当を目指す場合に適している
対外的信用力が高い
親族などが主体となり300万円程度で会社を設立したい場合に適している 小資本で設立したい場合に適している 4人以上が平等の立場で事業を進めたい場合に適している 営利を追求せずに賛同者と特定の活動を行いたい場合に適している
設立 開業届出等 登記(登記に際し各種手続きが必要)、開業届出等
許認可 業種により許認可が必要
北海道等の認可 所管庁の認証
資本金 なし 1,000万円以上 300万円以上 規制なし
人数 1人以上 取締役3人以上 取締役1人以上 2人以上 組合員4人以上 原則10人以上
社会保険 5人未満は任意 適用事業所
所得税等 事業所得に対して所得税が課税
地方税が課税
所得に対して法人税がかかる
地方税が課税
会社組織の税率で法人税、地方税が課税、登録免許税、印紙税の一部に非課税が認められる 事業所得に対して会社と同率の法人税が課税、地方税は会社同様に課税
会社組織の特徴
区分 株式会社 有限会社 合資会社
最低資本金 1,000万円 300万円 特に制限なし
出資者数 発起設立 1名以上
募集設立 2名以上
1名以上50名まで 2名以上
(無限責任社員1名以上
有限責任社員1名以上)
出資内容 現金、現物のみ 労務、信用でも可
出資者の責任範囲 有限責任(株式引受額が限度) 有限責任(出資額の範囲内) 無限責任(無限責任社員)
有限責任(有限責任社員)
役員の数 取締役3名以上
監査役1名以上
取締役1名以上
監査役は任意
無限責任社員のみが事実上役員
役員の任期 取締役原則2年以下
監査役原則4年以下
定款で任意に定める 無期限
会社の代表者 代表取締役1名以上 取締役。代表取締役を定めてもよい 無限責任社員。代表社員を定めてもよい
最高決議機関 株主総会 社員総会 全社員の同意
会社設立費用
手続き 項目 合資会社 有限会社 会社 備考
定款の認証
(公証人役場)
収入印紙 4万円  
承認手数料 5万円  
謄本手数料 定款ページ数×250円  
出資払込み
(金融機関)
委託手数料 7,500円
(出資金300万円の時)
2万5000円
(出資金1,000万円の時)
出資金の2.5/1,000
*最低資本金規制特例の適用を受けた場合 は不要
登記申請
(登記所)
登記免許税 6万円(一律) 最低6万円
(出資金300万円の時)
最低15万円
(出資金1,000万円の時)
出資金の7/1,000
登記完了確認など
(登記所)
登記簿謄本 1通1,000円×必要枚数 税務署などの諸官庁への届出用
印鑑証明書 1通 500円×必要部数
費用合計 6〜7万円 16〜17万円 27〜28万円 このほかに諸経費が必要
 <最低資本金規制の特例>
 手続は、一般的な『株式会社』、『有限会社』の設立と同様ですが、このほかに、経済産業局に対する創業者であることの確認申請の手続き(窓口申請又は電子申請)が加わります。
 まず、定款を作成し、公証人役場で定款の認証を受けます。
 次に、経済産業局に創業者であることの確認申請を行い、確認書の交付を受けます。
 経済産業局から交付された「確認書」を登記申請書類に添付し、法務局に会社の設立登記申請を行います。
 この特例措置は、経済産業大臣から「創業者」であることの確認を受けると、会社設立から5年間、最低資本金規制の適用を免除されるものです。

 なお、株式会社の設立には1,000万円(最低資本金)以上の出資が必要とされていましたが、より容易に株式会社の設立ができるようにするため、会社法が制定(H17.7公布、未施行)され、この出資額規制が撤廃されることになりました。
 (会社法の概要は総務省のホームページなどをご覧ください。 URL http://www.moj.go.jp/HOUAN/houan33.html)
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